■マンハッタン
マンハッタンの不動産売買市場は、第3四半期、価格はほぼ横ばいを保ちながも依然として活発な動きが見られました。取引件数は前年比66%アップ、成約にかかる期間は18%短縮、在庫は32%減少し市場の活況を物語っていますが、中間価格は前年度比2.3%の上昇にとどまり、二桁上昇が続いた2004年〜2005年と比べると2007年当初よりやや右肩上がりの安定した動きが見られます。新築コンドの供給が活発なこともあり、取引件数の割合はコンドが53%に対してコープは47%、特に新築コンドの取引件数は全体の30%を占めています。プラザなどの高額物件が平均価格を前年度比6.3%押し上げ$1,369,486を記録しました。今のところサブプライムローンの影響はマンハッタンではほとんど見られませんが、売主がより確実な買主を求めて契約内容を厳しくしたり、銀行の貸付条件が厳しくなったりしているため、現金をあまり持たずに初めて家を購入する買主にとっては買いにくい市場になりつつあります。結果的に現在、50万ドル前後のスタジオや小型1ベッドルーム、およびロングアイランドシティを代表とするマンハッタン周辺地域に需要が高まっています。ドル安による海外投資家の動きは依然として活発です。賃貸市場は0.86%という低い空室率を保ち家賃は前年度比4〜5%の伸びを示しています。価格の安定、家賃の上昇の結果マンハッタンのコンドの利回りは4〜5%に回復しています。
■郊外
ニューヨーク郊外では、一戸建の中間価格は前年度比+1.9%、取引件数は+5.5%、在庫は7.9%減少し、ほぼ昨年なみ、やや右肩上がりで安定した動きを示しました。
歴史的にみても学校区の良い郊外一戸建市場はマーケットリスクが小さく安定市場であるため、市場の先行が不透明な現在、堅実な投資をするには最適のロケーションのひとつと言えます。一方、コンドミニアムの取引が活発で価格も前年度比3.2%上昇しています。これはマンハッタンでスタジオの売買が活発化しているのと同様、買主の購買能力の低下により、価格的により買いやすい物件に人気が集中している表れと考えられます。賃貸市場は季節的な要因もあり若干落ち着きがみられ、家賃は夏に比べてやや下落し、家賃の最多価格帯は$3,500〜$4,000となっています。