全米単位で見ると価格の値下がりによるsubprime loan (サブプライム・ローン)の問題が表面化し、foreclosure(差し押さえ)が増加して不動産市場が冷えつつある傾向がみられますが、ニューヨークメトロポリタン地域は全米の中でも物件価格が高く、与信の高い富裕層でなければ手が出せないマーケットなため、subprime loanの影響はあまり見られません。2007年始めから活発な動きが見られ、価格はほぼ横ばいですが、取り引数の増加、在庫の減少などの兆候が見られます。
■マンハッタン
マンハッタンの不動産市場は2007年年明けから非常に活発な動きが見られます。第一四半期の結果を前年同四半期比で見ると、中間価格は1.2%アップとほぼ横ばいですが、取引数は73%アップと飛躍的な伸びを示し、在庫は14.2%減少、成約にかかる期間の短期化、価格交渉幅の減少などの兆候が見られます。オープンハウスも賑わいを見せ、改装済みの良い物件は複数オファーが入ることも珍しくありません。ウォールストリートのボーナスが良かったため高額物件の動きも活発です。為替の影響でヨーロッパからの機関投資家が住宅や商業ビルを購入する動きも出始めています。
■郊外
ニューヨーク郊外の不動産市場は、2006年前半で価格が上げ止まり、第4四半期ごろからファーストバイヤーを中心にマーケットが活発化しました。具体的には、中間価格は前年同四半期比、一戸建ては2.3%ダウンしましたが、コンドミニアムは8.9%の伸びを占めしました。取り引き数は一戸建で11.3%、コンドミニアムで17.3%それぞれ増加しています。郊外は実需の支えるマーケットなため、いつの時代も買い替えのニーズがあり、価格が落ち着いてきたために一斉にマーケットが動き出した感があります。季節的な要因もあり、第2四半期も引き続き活発な動きが期待されます。